プラスチック資源循環促進法成立
プラスチック廃棄物の削減を目指す新法「プラスチック資源循環促進法」が4日、成立した。小売店や飲食店で使い捨てのストローやスプーンなどの削減が義務付けられ、コンビニエンスストアや外食チェーンは対応を迫られる。コンビニなどの関連業種では、プラスチック製スプーンの有料化や紙などを使った代替品を模索する動きが出ている。2020年7月から始まったレジ袋有料化では、消費者の行動が大きく変わった。環境省の業界団体への聞き取りでは、レジ袋辞退率はコンビニが20%から75%へ、スーパーは80%台まで上昇した。繰り返して使うマイバックを持参する消費者が増えたとみられる。今回もこうした動きが広がる可能性がある。
政府は産業界の対応に期待
政府は産業界の対応に期待を寄せるが、一部企業からは懸念の声がある。外食では新型コロナウイルスの感染拡大で宅配や持ち帰りを強化しており、安価で衛生的なプラスチック製食器は必需品だ。外食チェーン幹部は「スプーン有料化は客離れを招く」と憂慮する。コンビニでも「消費者の混乱を避けるため価格を統一するかどうかなどの課題がある」との声がある。