供給網全体も任意報告
環境省と経済産業省は、企業の温暖化ガス排出量の報告内容や公表の手法を見直す。企業単位だけではなく、事業所ごとやグループ・供給網全体の排出量も見えやすくする。公表までの期間も現在の2年間から1年未満に短縮する。企業の脱炭素の取り組みが詳細にわかるようになることでESGマネーによる企業選別が進む可能性がある。両省が13日に開いた有識者検討会で制度改定案を示した。2021年度分の排出量を報告する22年度から新制度を適用し、23年度中の公表から切り替える。政府は地球温暖化対策推進法(温対法)に基づき、06年度から二酸化炭素換算で年3,000㌧以上排出する1万3000あまりの事業者に国への報告を義務づけている。21年5月に改正法温対法が成立したことを受け、見直しに着手。21年度内に関係省令を改正する。排出量はこれまでは企業単位での公表が原則だった。今後はより詳しいレベルの開示も進める。