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国連が試算、排出ゼロでも2.2度上昇

新政策の実行迫る

地球温暖化の厳しい現状を指摘する報告が相次いでいる。国連環境計画(UNEP)は26日、温暖化ガスを実質ゼロにすると表明した50カ国・地域が約束を果たしても、2.7度と見込む気温上昇を0.5度しか抑えられないとの試算を公表する。世界気象機関(WMO)は25日、大気中の二酸化炭素濃度が2020年に過去最高を更新したと発表した。ケニアのナイロビに本部を置くUNEPの「排出ギャップ報告書」は、9月時点で実質排出ゼロを宣言していた50カ国・地域を分析した。これらの国・地域は世界の排出量の半分以上を占める。約束が完全に実行されると、今世紀末に2.7度と予測する気温上昇は2.2度に抑えられる可能性があるという。各国が国連に提出した30年時点の排出削減目標については「ギャップをわずかに埋めているにすぎない」と明記する。UNEPが20日公表した別の報告書によると、世界各国は30年時点で、気温上昇を1.5度に抑えるのに必要な量の2倍以上の化石燃料を生産する計画だ。COP26で、排出の多い石炭利用の大幅な縮小で歩み寄れるかが焦点になる。大気中の二酸化炭素の濃度上昇は止まっていない。WMOなどが25日公表した報告書によると413・2ppmと、前年から2・5ppm高まった。他に温暖化効果のあるメタンや亜酸化窒素の濃度も高まった。WMOによると、人間活動で生じる二酸化炭素のほぼ半分は海や森林などが吸収している。吸収量は温暖化の速度を左右する。今後は干ばつや森林火災、海水温上昇などによって吸収量が減る恐れがあるとも警告した。

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