製造から廃棄まで 経産省が着手
経済産業省は製造から廃棄までの全過程で二酸化炭素をどれだけ排出するか製品単位で示すしくみをつくる。原材料の調達から製造と使用、廃棄やリサイクルまでの二酸化炭素排出量の表示は「カーボンフットプリント」と呼ばれる。CO2排出量は事業所や企業単位で算出するケースが多い。製品単位のルールは国際的にも未整備のままだ。脱炭素で先行する欧州委員会は24年からカーボンフットプリントを義務づける規則案を公表した。27年からは排出量が基準より多い製品の輸入を禁じる内容で、日本から輸出出来なくなる恐れもある。対策を進めるにはサプライチェーン全体で排出量のデータを共有できるかが課題となる。米アップル社は30年までに供給網全体で排出量を実質ゼロにすることをめざす。こうした動きが世界で広がる可能性がある。日本もこのような動きに備えが欠かせない。