ヒューリック、560億円で
ヒューリックは8日、2029年までにオフィスや商業施設など保有物件の全使用電力を二酸化炭素排出量ゼロの再生可能エネルギー由来とすると発表した。560億円を投じて太陽光や小水力などの発電設備を整備。入居企業や店舗が電気使用に伴うCO₂排出量をゼロと出来るようにして、環境意識の高い企業を誘致する。再エネ投資のけん引役が、固定価格買取り制度目的からCO₂削減目的に代わってきた。ヒューリックは29年時点で保有ビルを約250棟、使用電力量を約290㌐㍗時と見込んでいる。自社発電でまかなう年間発電量を現在の約49㌐㍗時から29年には約300㌐㍗時に引き上げ、全量をまかなうようにする。再エネ電源開発を手掛けるアドバンスと組み、電源開発の用地確保を進める。コーポレートPPAの仕組みを活用。ヒューリックの設備で発電した再エネをヒューリックの電力小売り子会社が買い取り、再びヒューリック保有の物件に売電する。入居企業はビルオーナーとしてヒューリックに電気使用料金を支払う。入居企業が支払う電気料金は今後詰めるが、ヒューリックの電気調達コストは一般の電気料金と同水準としている。