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化石燃料10年で脱却加速

COP28、成果文書を採択

COP28は13日「およそ10年間で化石燃料からの脱却を加速する」ことなどを盛り込んだ成果文書を採択した。再生可能エネルギーを2030年までに現状の3倍に拡大する方向性も明記した。11月30日に始まったCOP28は会期を1日延長して13日まで協議を続けた。成果文書は2050年までにネットゼロ(温暖化ガスの排出実質ゼロ)を達成する手段として「この重要な2020年代で、科学的知見に基づく公正な方法でエネルギーシステムから化石燃料の脱却を加速すること」と明記した。年限を記して化石燃料の削減を掲げたが、「脱却」がどの程度、化石燃料を減らすことを意味するかは明確にしていない。前回のCOP27では石炭火力発電の段階的な削減を打ち出したが、すべての化石燃料の扱いには言及していなかった。5日の当初案にあった「化石燃料の段階的廃止」には触れていない。段階的廃止を巡っては欧州連合や米国が明記を主張していた。サウジアラビアなどの中東産油国が反対した。表現は後退し、玉虫色の決着となった。ただ当初案には化石燃料への言及をそもそも避ける案もあった。化石燃料の使用を減らす方向性を明確に示した点では前進となった。11日までに現状の3倍に拡大させる目標も明記した。200ヵ国・地域が参加するCOP28の成果文書に入ったことで世界の再生エネ普及は加速する見通しだ。一連の脱炭素の施策についてCOP28の議長を務めるUAEのスルダン・ジャベル産業・先端技術相は「UAEの産業・先端技術相コンセンサス」と名付けた。パリ協定が掲げる地球の気温上昇を産業革命前から1.5度以内に抑える目標の実現へ、35年に19年比で60%の温暖化ガスを減らす必要性も明記している。各国が25年までに国連に提出する35年時点の温暖化ガス削減目標の指標にもなる。

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