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CO₂削減に年次目標

すかいらーくHD、役員報酬に連動

すかいらーくHDは2030年までの二酸化炭素(CO2)排出削減で、年次目標を設定した。各年の達成状況を役員報酬に連動させる仕組みも導入。経営陣を先頭に脱炭素に向けた意識を高める。電力などCO2排出量が多い産業以外にもCO2と報酬をひも付ける動きが広がってきた。30年のCO2排出量は、自社の事業に由来するスコープ1と電力使用などに伴うスコープ2それぞれを18年比で50.4%減とする計画だ。今回は18年から23年の間に既に減らした量を差し引き、残りを24年から30年までの間に同じペースで減らすことを想定して年次目標を設定した。具体的には24年のスコープ1の排出目標は9万9878トン、スコープ2は22万4645トンといずれも18年比で25%減とした。24年以降は同4.2%を毎年減らす目標とした。供給網全体を含めたスコープ3排出量は同2.5%を毎年減らすことを目指す。

擬似株式の付与数を5%上積み

年次目標の達成に向けて役員報酬と連動させる取り組みも始めた。すかいらーくHDの取締役の報酬は、基本報酬と決算賞与、ファントムストック(疑似的な株式)による業績連動報酬で構成する。ファントムストックは直近年度末の株価に応じて会社が対象者に付与し、現実の株価が上昇したり配当したりした場合に所有者にメリットが発生する仕組みだ。すかいらーくHDはCO2排出量を減らす年次目標を達成した場合、付与するファントムストック数を5%加算するようにした。同社の有価証券報告書によると、取締役の報酬に占める業績連動部分の割合は、決算賞与に反映される業績目標を100%を達成した場合でおよそ15%〜35%になるという。背景には、国際団体「SBTイニシアチブ」によるCO2排出削減計画の認定もある。同社は25年5月までの取得を目指している。実現すれば日本の外食大手で初の事例になる。CO2削減にはこれまでも取り組んできた。23年8月には主力のファミリーレストラン「ガスト」でCO2排出量を実質ゼロにしたモデル店舗を東京都東村山市に開いた。新電力のLooop(東京・台東)の協力で約140枚の太陽光パネルを屋上に設置し、全体の約3割の電気をまかなっている。

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