保護区拡大など議題に
生物の減少や絶滅防止に向けた国際的な枠組みを議論する国連の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)が11日、中国・昆明でオンラインを併用して開幕した。15日まで生物保護区の拡大や途上国への支援などを話し合う。生物多様性が経済成長と持続可能な開発を支えることを強調した「昆明宣言」をまとめる。2022年春の対面交渉で30年までの新たな世界目標の合意を目指す。各国が陸域と海域の30%までに生物の種類や数が損なわれることを食い止め、回復させる方針で合意している。会合では経済成長や食料生産のために生物を保護する余裕のない途上国への技術提供や資金支援なども論点となる。生物多様性の損失は世界的な課題で、既に農業や水産業の収量が減るといった影響が出ている。