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COP26 議長国の英、日本に決断促す

石炭火力全廃2つの対立軸

「日本が国内の石炭火力を廃止する方針を打ち出す事を望む」。英国のジョンソン首相は13日、岸田文雄首相との電話協議でこう求めた。この要請は英国側の発表には明記されたが日本側の公表資料には記載はない。西欧諸国やカナダなどすでに全廃を決めた国は多い。米国も35年までの電力部門の脱炭素を掲げる。ジョンソン首相は9月、「先進国は30年、途上国は40年迄に石炭への依存を断つよう求める」と表明した。今後強まりそうなのが、途上国の脱炭素を支援するため先進国へさらなる資金や技術支援を求める圧力だ。19年までに途上国支援は約9兆円に積み上がったが、COP26では11兆円まで増やせるかが焦点になっており、25年以降の支援策も議題になる。日本にとっては別のテーマでも難路が待つ。自動車分野の脱炭素化も議題になる見通しで、車のゼロエミッション化に積極的な西欧諸国や自治体、一部の自動車メーカーなどはガソリン車の廃止とその時期を明記した文書を会議にあわせて纏めるよう動く。欧州連合はハイブリット車を含めた形でガソリン車の35年までの禁止を打ち出した。米国の一部州も35年までの販売禁止を決めた。日本は「電動車以外の販売禁止」という方針を出しているが、欧州と開きがあるのが実情だ。電動車の中に、ガソリンも使うハイブリット車を含んでいるためだ。欧州など主導する合意文書に国レベルで賛同できる見通しが立たない。

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