脱炭素、排出減へ使途限定せず1,000億円
環境省は2022年度、民間企業が取り組む地球温暖化対策の事業に出資する「脱炭素官民ファンド」を創設する。民間資金と合わせた総事業費で1,000億円規模を目指す。30年度までに温暖化ガス排出量を13年度比46%削減する目標に向けて太陽光発電の導入や木材の燃料利用などに投資し、民間資金を呼び込みたい考えだ。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)などの試算では、50年までに温暖化ガス排出を実質ゼロにするには世界で総額1京円(90兆㌦)、日本国内で年8兆円の資金が必要とされる。だが、足元では再生可能エネルギーや省エネルギーといった脱炭素分野への国内投資は5兆円にとどまる。経済産業省が20年度第三次補正予算で始めた10年間で総額2兆円を投じる「グリーンイノベーション基金」は蓄電池や水素といった次世代の脱炭素技術の研究開発・普及の支援に使途が限られている。民間企業が既存技術を使って温暖化ガスの排出削減に取り組むプロジェクトにもリスクマネーを供給できるファンドを新設し、民間企業によるESG投融資の呼び水にする狙いだ。財政投融資から200億円を投じるほか、温暖化対策に積極的な民間企業からも数十億円の出資を募る。事業で消費する電力の100%を再生エネルギーでまかなう「RE100」に賛同する企業のほか、企業単位でも50年実質ゼロの目標を掲げている取り組む「SBT」の認定を受けた事業会社や金融機関などを想定する。環境省は具体的な企業や金融機関と調整を始めた。
※ 私たち㈱シェノンは排出ゼロ宣言を支持します。弊社装置、HCG極は貴社脱炭素化に寄与いたします。