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GX債の成功、日銀次第

日銀頼りのGX債

脱炭素投資の資金を調達するGX経済移行債が2月に発行された。当初は通常の国債よりも利回りが低い(価格は高い)状態だったが、足元で差が縮小している。背景には日銀の国債買い入れを巡る思惑がある。GX債の成功は「日銀次第」の様相を帯びてきた。環境債(グリーンボンド)などは希少性やESGへの貢献を重視する投資家の需要の強さを背景に、国債対比で利回りが低くなる「グリーニアム」が生じることがある。GX債(10年)でも一時0.03%程度のグリーニアムが観測されていたが、1日時点では0.01%に縮小した。日銀は2月からGX債を国債買い入れオペ(公開市場操作)の対象としていた。価格が多少割高でも日銀に売れば利益は出せるとの思惑があったが、2月28日のオペでは「買い入れ額に上限が設けられた」この結果、GX債への投資意欲が落ち込み、通常の国債とほぼ変わらなくなったとみられる。グリーニアムの大きさは投資家のESGに対する関心の強さを映すとされているものの、日銀のオペが価格に与える影響は大きい。GX債の取引参加者は日銀の動向にも目配りが必要になりそうだ。

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