コストダウンと
脱炭素化の両立を可能にする
株式会社シェノン

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アスファルトで脱炭素

建築・土木排出削減の波

土木や建設業界で二酸化炭素を舗装・建設資材に閉じ込める技術の開発が進む。出光興産は二酸化炭素を原料にアスファルトを使った合材で道路を舗装する実験を始めた。清水建設は二酸化炭素を吸収するコンクリート用塗布剤を開発した。脱炭素社会の実現には二酸化炭素排出の削減と共に二酸化炭素を吸収する技術も欠かせないとみて実用化を急ぐ。主要国で本命視されるのは、二酸化炭素を回収して地中に貯留する「CCS」と呼ぶ技術だ。INPEXや東京ガス、三菱商事、三井物産など日本勢は海外の計画に参画して技術やノウハウを磨こうと動く。日本では候補地の選定が遅れるなか、アスファルトやコンクリートの二酸化炭素を閉じ込める技術は、CCSを補完する可能性がある。

原料に二酸化炭素、1平方㍍あたり1㌔相当

普及への課題はコストだ。出光は具体的なコスト明らかにできないとしたうえで、「現状では既存のアスファルトよりコストは高く、量産化や技術革新で下げていく必要がある」と話す。脱炭素技術の普及には、国の後押しや政策も欠かせない。欧州連合の委員会は21年、域内の二酸化炭素排出量取引制度(ETS)の改正案を発表した。製鉄やセメントなどのエネルギーを多く消費する産業に二酸化炭素排出量を段階的に削減するよう求める。日本でも経済産業省が今秋、企業間で排出量を取引する「グリーントランスフォーメーション(GX)リーグ」を始める。だた、排出削減義務や担保できるのか見通せない。民間の技術革新を強く促す環境整備が求められる。

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