今年度4000台目標
環境省は電気自動車(EV)型のトラックを導入する運送事業者を支援する。ディーゼル車より高額なEVの購入費用の一部を補助する。2023年度中に4000台分の導入を目指す。CO₂排出量が多い商用車部門で脱炭素を促す。経済産業省、国土交通省と連携して商用車のEV化を後押しする。グリーントランスフォーメーション(GX)経済移行債を活用して事業費に136億円を充てる。補助金は運送事業者や地方自治体などに出す。当面はいすゞ自動車や商用EVを開発するスタートアップのフォロフライ(京都市)など7社の計16車種を対象とする。対象車種はさらに増やす予定だ。2.5㌧超のEVトラックではディーゼル車との差額の3分の2を補助する。小型トラックの場合、1台当たり300万円程度の補助額を想定する。プラグインハイブリッド車は2分の1、燃料電池車は4分の3を補助する。タクシーも700台規模で支援する。環境省によると、CO₂排出量の2割が運輸部門で、うち商用車は4割を占めた。21年度のトラックの新車販売は77万台だった。まずは4000台をEVに置き換え、商用車の電動化の足がかりにする。国内販売台数に占める乗用車のEV比率は2.1%にとどまる。長距離走行に使われる商用車はさらに少ない。環境省はEV市場を広げることで価格低減や産業競争力の強化にもつなげる。